最近、目に見えないエネルギーみたいな感覚をひしひしと感じるんです。先が見えず道筋も朧げなのに、しっかりしたビジョンを持っていれば大丈夫というような妙な安心感。夢や希望が叶う事をミラクルと呼ぶならば、それは何らかの条件が揃うと必然的に起こるものではないかと思うんです。

　そうそう、ミラクルの条件として、こうして僕らがコミュニケーションをとることが一つの鍵になっているような気がします。昔聞いた話で、宇宙空間には人間の思念がある種のエネルギーとなって存在しているとか。そして僕らは知らず知らずのうちにそのどれかとダイヤルが合っていて、そのリンクがビジョンの共有なのかもしれません。

　そんな "ピンと来るもの" が繋がりを持ち始めると受け止めたものがより確信へと導かれ、そして “そのことがそうである” ということに疑いを持たなくなった時、それが何かを伝える最大の力なんじゃないかと。極論で言うと、世界中の人が心から平和を信じればその瞬間にそうなっていることも不思議じゃないと思うんです。

　今、窓から外を眺めてたら、とても叙情的な、曲が作れそうないい気分になってました。網戸ごしのボヤけた風景、絵画で例えると印象派かな？すべてが明確に見えないほうが想像力という楽しみが出てきます。本来あって然るべきものが無い、聴く人に"想像する余白"を残すこと、そんなある種の謙虚さ！？日本の里山自然の形成の根底にもその精神が流れていたように思います。

　ジェリー・ガルシアの言葉に「人生は楽しむものだ」というのがあります。楽しみ方は人それぞれ。僕らはミュージシャンを楽しむことである意味シャーマンやイタコの役割になるのかも！？光の当たり方によってそこにあるものから何を想像するかが全く違ってきますよね！？人工的な明かりが溢れる今、自然の光の中で感じて思い描いたことのひとつひとつをそのまま聴いてくれる人の心に伝えていければと思っています。